2013-01-01から1年間の記事一覧

秋の夜

秋の夜長などと言いますよね。 しみじみとした秋の夜、さみしげでまた落ち着いた感じがします。《麻雀といふ秋の夜の過し方/三村純也》

稲架

見たことはありますよねえこれ?なんというかわかる方は少ないのではないでしょうか。「はざ」と読むそうですこれで。 刈り取った稲を乾燥させるために木や鉄パイプなどで組んで、それに刈り取った稲を掛けていくんですね。高く何段にも掛けられるものもある…

秋の雨

天気がいい日が多い秋ですが、一方で雨も多いらしいんです。秋の長雨とか秋雨前線なんて耳にしたことありすよねえ?「秋雨」はさみしげなイメージ、「秋霖(シュウリン)」や「秋黴雨(アキツイリ)」などは一層さみしげな感じがする季語となります。《秋雨…

曼珠沙華

彼岸花・死人花(しびとばな)・幽霊花・狐花葉は春に出るので、中国では相思花ともいわれる。《つきぬけて天上の紺曼珠沙華/山口誓子》《むらがりていよいよ寂しひがんばな/日野草城》 ※以前に書いた「曼珠沙華」 http://d.hatena.ne.jp/photo-saijiki/201210…

名月

明月・満月・今日の月・望月・三五の月・十五夜・芋名月旧暦8月15日の月なので、必ずしも満月とは限らない。 薄の穂や秋の初物を供えて月を祀るのは、収穫を祈る農耕儀礼からくる。《名月をとつてくれろと泣く子かな/小林一茶》《名月や池をめぐりて夜もす…

秋の日

すがすがしく美しいほどの秋の日の太陽のこと。またその日差しをいいます。秋の一日を指す「秋の日」という時候の季語もありますが、うまく使い分けたいですね。秋日(アキビ)、秋日影、秋入日《歩きつつ人遠ざかる秋日かな/倉田紘文》

秋の空

秋の長雨や台風の後など、特に澄み切った秋の空はホントさわやかですよね。まぶしいほどの青空、まさに秋の象徴的な風景ですね。秋天・秋空《秋空や高きは深き水の色/松根東洋城》 下記の季語にも雰囲気はよく似てますよね♪ うまく使い分けてください! 【秋…

秋の暮

枕草子で「秋は夕暮」と言われている通り、秋の暮れるさまは実に美しいですよね。暑い夏を越しもののあわれを感ずる秋。その極みが夕暮れにあると言えるのでしょう。秋夕(あきゆうべ)、秋の夕《かたちなきものまで暮れて秋の暮/八田木枯》

秋の川

川にどの季節をくっつけると季語になってしまいますが、「秋の川」と言うとやはりどこか清々しさ、美しさ、あるいはちょっとひんやり気味な感じが連想されます。透き通った水そのものも美しい季節です。《秋の川真白な石を拾ひけり/夏目漱石》

日本人の主食であるお米。古くから稲作は行われ日本人の食生活にかかせないものとなっています。実りの秋に穂が垂れて黄金色に輝く稲が秋の季語になっているようです。初穂・稲穂・稲の香・稲の秋《建ちてまだ住まぬ一棟稲の秋/日野草城》 ※写真は上越新幹線…

爽やか

普通に一般的に使う「爽やか」とおんなじ意味と思ってもらっていいと思います。それがただ秋の季語になっているという風に覚えてください。なので私たち俳人のはしくれは、今後秋以外の季節を形容する際に「爽やか」という表現を使うのは差し控えたいもので…

芙蓉

花芙蓉・白芙蓉・紅芙蓉・酔芙蓉アオイ科の落葉低木。木槿(むくげ)によく似ていますが、木槿よりも葉が大きいのが特徴です。夕方にはしぼみます。《朝な梳く母の切髪花芙蓉/杉田久女》《呪ふ人は好きな人なり紅芙蓉/長谷川かな女》写真は萬年橋北詰付近 ※以…

残暑

暦の上ではあきになりましたがまだまだ暑い日が続きます。立秋以降に出すのは暑中見舞いではなく残暑見舞いになり、暑さそのものも「残暑」ということになります。ここ数年は温暖化の影響かことさら残暑が厳しく感じられます。熱中症などに十分注意したいで…

立秋

今年2013年は本日8月7日が「立秋」になります。暦の上では秋ですが8月の上旬ですから実際はまだまだ暑い日が続き、秋という感覚にはほど遠い感じというのが本音ではないでしょうか。話は少し変わりますが、季語の世界では広島に原爆が投下された8月6日の「原…

ビール

夏のビールは格別!のようで、私は飲めないんですが、汗をかいたあとのビールはとてもおいしいそうです。 ビヤホール、生ビール、地ビールなども関連季語となります。《さまよへる湖に似てビヤホール/櫂未知子》 ※この写真は越村華子さんからいただきました。

ゼリー

解説は要りませんね。《ふるふるとゆれるゼリーに入れる匙/川崎展宏》《うす茜ワインゼリーは溶くるかに/日野草城》 ※以前書いた「ゼリー」 http://d.hatena.ne.jp/photo-saijiki/20130628/1372395461

胡瓜

夏の野菜いろいろありますが、結構子供でも食べやすい野菜の一つだと思う胡瓜。いまではだいぶ季節感が薄れてしまった野菜ですが、茄子と並んで夏野菜の代表的存在だったようですね。《詩も川も臍も胡瓜も曲りけり/橋輭石》 ※この写真は永岡ひろみさんから頂…

ご存知「虹」は夏の季語です。 雨が上がった後などに見えますよね。光の屈折反射とかだそうですが、そう言われてもね〜w。《虹立ちて忽ち君の在る如し/高浜虚子》 ※この写真はoboroさんから頂戴しました。 ※※「冬の虹」はこちらをどうぞ。 http://d.hatena.…

葛まんじゅう

葛粉を練って皮にしたものの中に餡を入れて蒸した夏の和菓子。 桜の葉で包んだものは葛桜です。《塗り盆に葛まんじゅうのふるへをり/櫂未知子》《宵は灯の美しきとき葛桜/森澄雄》

向日葵

日車・日輪草・天蓋花(てんがいはな) 北米原産のキク科。1つの花に見えますが、実は頭状花、舌状花、管状花からなります。蕾が花開くときだけ太陽のほうを向きます。《向日葵の一茎一花咲きとほす/津田清子》《向日葵の群れ立つは乱あるごとし/大串章》 ※ち…

日盛

お酒の名前ではありませんw。「ひざかり」と読みます。夏の日中にもっとも日が照りつけることをいいます。だいたい正午から午後二時くらいの間を示すことが多いですかね。太陽が真上にありますから影は真下にでき、まさに「照りつける」という表現がふさわ…

日焼

夏の強い紫外線をあびると日焼しちゃいますよね。昔はなんか小麦色とか言って夏の健康的なイメージでしたが、最近ではあまり健康上よくないみたいに言われたりしますよね。《ただ立つてゐる日焼子の笑顔かな/綾部仁喜》

みつ豆

餡蜜賽の目の寒天にぎゅうひや黒蜜シロップを加えた甘味。《蜜豆を食べるでもなくよく話す/高浜虚子》《蜜豆はジャズのごときにうつくしき/国広賢治》 ※以前書いた「蜜豆」 http://d.hatena.ne.jp/photo-saijiki/20120717/1342565615

サングラス

夏の強い日差しから目を守るサングラス。ファッショナブルなものも多くありますよね。《サングラス掛けて妻にも行くところ/後藤比奈夫》

ゼリー

果汁をゼラチンで冷やし固めたもので、透き通って涼しげな食べ物ですよね。《ふるふると揺れるゼリーに入れる匙/川崎展宏》

蝶に似てるけど、ちょっとグロテスクな感じの蛾(ガ)。とても種類が多く、日本だけでも五千種もいるそうです。だいたいが夜行性みたいですね。《うらがえし又うらがえし大蛾掃く/前田普羅》 ※写真は中学の時の同級生、細井君からいただきました。

今日の季語は小さい生き物「蟻」です。夏の季語なんですねえ。連なって蟻が歩くのを「蟻の道」といい、また地面を掘って作る塚を「蟻の塔・蟻塚」などと言います。これらもすべて季語となります。《蟻這はすいつか死ぬ手の裏表/秋元不死男》

青田

青々とした田んぼ、日本の原風景といった感じですよね。とても美しく、清々しい感じです。《一升瓶提げし人行く青田かな/津野利行》※写真は宮城県の青田、永岡さんに頂きました。

楊桃

楊桃と書いて「やまもも」と読むそうです。山桃で「やまうめ」とも読みます。ヤマモモ科の常緑高木。 夏に赤く熟す実は直径1〜2?で甘酸っぱい。《やまももを頬張つて目の笑ひをり/ 大串章》 写真は清洲橋寄りの清澄公園入口のやまももです。実に手が届きます…

夏至

一年で一番昼間の長い日で、二十四節気の一つでもあります。《地下鉄にかすかな峠ありて夏至/正木ゆう子》