時候

冬隣

今年は明日11月8日が立冬、暦の上では今日までが秋となります。もう冬が近くまで来ているという「冬近し」という季語のサブ季語にある「冬隣」という季語。みなさんはどんな冬の隣を感じますか? 《押入の奥にさす日や冬隣/草間時彦》

十月

「何月」は毎月が季語、簡単ゆえに句にするのは難しいですよね。ほかの月でもいんじゃねーの?ということにならないように作らねばならない。さてこちらの句はいかにも十月らしい句ですかねえ?角川の歳時記に掲載されていたので、それなりの人がそれなりの…

秋めく

※この写真は川越歌澄さんからもらった、私の母校蔵前工業高校の写真です。まさに秋らしくなることです。五感すべてにおいて秋の訪れを感じ取る、季節の移ろいを敏感に感じ取るような季語ですね。《秋めくや一つ出てゐる貸ボート/高橋悦男》

秋暁

※この写真はHiroko Shimaさんから頂きました。「しゅうぎょう」と読みます。秋の夜明のこと。立秋を過ぎ日の出の時刻はどんどん遅くなってきます。心理的に夜が長く感じることにもつながり秋の深まり、また皮膚感覚にも冷たさを感じてくるようになり、季節の…

処暑

二十四節気の一つで8月23日ころ。「処」はおさまるという意味で暑さがおさまるころということなんでしょうが、今日も暑かったですね〜。 《処暑の荷を右に左に弥次郎兵衛/紅林照代》

秋深し

※この写真は中塚恵美さんから頂きました。秋もいよいよ深まってきた感じ。ちょっとさびしげな感じがしたりします。《秋深き隣は何をする人ぞ/松尾芭蕉》

秋気

秋の気配、秋の清々しさをいいます。《夢殿の一角ごとの秋気かな/森口千恵子》

初秋

秋のはじめ、立秋から八月のころを言う。まだまだ暑い日が多いものの、空や雲行きなどにどことない秋の気配を感じだします。「はつあき」とも読むし「しょしゅう」とも読むし、「秋はじめ」などと言ったりもします。《水に手をつけて貴船の秋はじめ/山上樹実…

涼し

夏の暑い日に感じる思いがけない涼しさを感じることってありますよねえ?風鈴の音や流れる水、暑いからこそ涼を求めるということですかね。《大の字に寝て涼しさよ淋しさよ/小林一茶》

初夏

夏の初めのころ、立夏から五月中あたりまで。新緑が美しく、梅雨入り前のすがすがしい季節となります。《初夏に開く郵便切手ほどの窓/有馬朗人》

遅日

春になり日没が遅くなったなあっていう感じの季語です。一番日没が遅い、つまり日が長いのは夏至の日ですが冬にさんざん早くに日が暮れるのを見てきたあとの春に感じるという意味の季語です。《縄とびの端もたさるる遅日かな/橋輭石》

春暁

※この写真はPTA会長時代のお仲間、吉川誠さんからいただきました。春の夜明けのこと。古くは春暁(しゅんぎょう)と言えば夜明け前、まだ夜中に続くあたりをいい、春曙(はるあけぼの)は「やうやう白くなりゆく・・・」ということで夜が明けた側の時間帯を…

春の暮

春の夕方、夕暮れ時のことです。 対して春の終わりを表す「暮の春」とごっちゃにならないように注意されたし。《妻亡くて道に出てをり春の暮/森澄雄》

二月尽

新暦の二月が終わることを言います。他の月より短く、また新年明けの一月の次の月でもあり、あわただしく過ぎ去っていく感じがあります。また、寒さが緩んできていよいよ春本番を迎える気分も出てくる頃です。《束の間のかげらふ立てば二月尽/森澄雄》

寒波

このところの温暖化、異常気象なのか、今年は沖縄や奄美大島でも降雪が確認されたと。晩冬にシベリア方面からの寒気が波のように周期的にやってくることから「寒波」と言われるようになったようです。《小さき小さき母を死なせて寒波去る/今瀬剛一》

※この北海道からの写真も川越歌澄さんから頂きました。連日ありがとうございます。立冬から立春の前日までが暦の上での冬となります。寒さが厳しく、雪の多い地方などでは春が待ち望まれます。《冬すでに路傍にまがう墓一基/中村草田男》

松の内

《マドンナの虫歯をのぞく松の内/星野石雀》門松を立てて置く期間のことで、関東方面だと六日か七日までが多いようです。関西方面はもうちょい長く、十四日か十五日までみたいですね。まだ正月気分が残っている期間とも言えます。

元日

《元日や乳に酔ひたる赤ん坊/小川軽舟》一年スタートの日、1月1日のこと。昔の中国では正月の6日までを禽獣(動物ら)を、7日に人を占ったそうで、元日には鶏(ニワトリ)を占ったそうで元日を「鶏日(けいじつ)」とも言います。ちなみに2日が「狗日(くじ…

除夜

《除夜の妻白鳥のごと湯浴みをり/森澄雄》大晦日の夜のこと。日付、年が変わる夜中の十二時ころ、お寺などで除夜の鐘がつかれます。つかれる数百八つは、人間の煩悩の数と言われてますよね。一年が終わり、新しい年が始まります。

数へ日

《数へ日の数へるほどもなくなりぬ/鷹羽狩行》年末残りまずかとなり、まさに指折り数えるほどになった感じの季語。数えるっていうんだから残り5日以内くらいを指すのが妥当なんですかね。

冬の夜

《わが生きる心音トトと夜半の冬/富安風生》冬は夜に限らず寒いものですが、夜はより一層寒くもの悲しさを感じることもあります。一方で帰宅して団らんの時間は、逆に心身ともに暖かさを感じますよね。「夜半の冬(ヨハノフユ)」、「寒夜(カンヤ)」も「冬の夜」を表す…

十一月

《火に近く十一月の柱かな/森賀まり》月の上旬に立冬があり、冬の季語となっています。

秋澄む

※この写真は丸山智慧子さんからいただきました。《秋澄むや湖(ウミ)のひがしにもぐさ山/森澄雄》秋は空気が澄んで景色もすっきり美しく見えますよね。大気や空気が澄むこの季節を表す季語に「秋澄む」という季語があります。

二百十日

八月を全休してしまったふぉと彩。根がめんどくさがり屋、飽きっぽいっちゅうことでお許しくださいませw。 月が変わってまた季節も変わっての一発目、なんとなく聞いたことありますかね、「二百十日」。いつから数えて二百十日か知ってる人はすばらしいw!…

大暑

《大暑なりおのれ打つごとタイプ打つ/渡邊千枝子》二十四節季の一つで、新暦の7月23日ころ。 「少年よ大暑を抱け」、ちょっとちがうかw

炎昼

※日工大駒場高校二塁手の津野選手(うちのせがれです♪)《炎昼のおのれの影に子をかくす/日下部宵三》真夏の灼けつくような暑い昼のこと。炎天の「炎」と昼間の「昼」からできた言葉で、比較的新しい季語のようです。

暑さ

《マヨネーズおろおろ出づる暑さかな/小川軽舟》今日も暑いですねえ。そう言ったら罰金ねってくらいの暑さ!暑し・暑さ・暑(しょ)、どれも夏の季語です。

夏隣

《隙のなき朝の青天夏隣/長田群青》あたたかさと寒さを行ったり来たりしていた春はなんだかあっという間に過ぎていってしまう感じがしますね。ゴールデンウィークとなればもう夏はすぐそこ。読んで字の如し夏の隣と書く晩春を表す季語です。

春の夜

《時計屋の時計春の夜どれがほんと/久保田万太郎》明るさの増した春の夜はどこか艶やかな感じですよね。

麗か

《麗かや大地も空も吾のもの/川崎俊子》「うららか」と読みます。なごやかな春の日に晴れて輝く様をいい春の季語になっています。