新年

鏡開

《銀行の嘉例の鏡びらきかな/久保田万太郎》正月に飾った鏡餅を食べるのが鏡開、鏡割とも言いますかね。割るのは木槌などで叩いて割るんですが、刃物で切るのはよくないので木槌で叩き、また開くと言ったようです。だいたい1月11日に行われるのが多いみたい…

恵方詣

※この写真は木村千恵さんからもらった、大阪曾根崎町の「露天神社(つゆのてんじんじゃ)」の写真です。 年のはじめに、その年の恵方の方角にある神社をお参りすることを、「恵方詣(えほうまいり)」というそうです。恵方・恵方道も同列の季語だそうです。…

初句会

《一回も名乗りをあげず初句会/荒川実》年の初め、一発目の句会。

数の子

鰊の胎子を乾燥させて塩漬けにしてあるんだそうです。子孫繁栄を祈って正月に食べるので新年の季語になっているとのこと。《数の子の歯ごたへ数を尽くしつつ/鷹羽狩行》

伊勢海老

《伊勢海老のびくんとたかが二千年/櫂未知子》伊勢方面で多く捕れるのでこの名がついたそうです。色、味、形それぞれに素晴らしく、正月の飾りなどに用いられることから新年の季語になっているようです。

仕事始

《柝を入れて仕事始の兜町/村瀬水蛍》新年初めて会社へ出てそれぞれの仕事に取り掛かること。挨拶廻りしたり、来た年賀状に目を通したり、いまどきは年末年始にたんまりたまったメールのチェックも仕事始の一つの仕事かもしれません。

松の内

《マドンナの虫歯をのぞく松の内/星野石雀》門松を立てて置く期間のことで、関東方面だと六日か七日までが多いようです。関西方面はもうちょい長く、十四日か十五日までみたいですね。まだ正月気分が残っている期間とも言えます。

朝賀

※この写真は同級生の原くんからもらいました。天皇ファミリーが正月2日に行う、一般参賀と言った方がわかりやすいですかね、皇居のバルコニーへ出て参賀にこたえます。「参賀」でもOKです。《参賀へと人一斉に歩き出す/西尾照子》

元日

《元日や乳に酔ひたる赤ん坊/小川軽舟》一年スタートの日、1月1日のこと。昔の中国では正月の6日までを禽獣(動物ら)を、7日に人を占ったそうで、元日には鶏(ニワトリ)を占ったそうで元日を「鶏日(けいじつ)」とも言います。ちなみに2日が「狗日(くじ…

初不動

《前髪にちらつく雪や初不動/石田波郷》1月28日の不動尊の年のはじめの縁日のこと。ちなみに縁日は毎月28日。不動尊とは五大明王の主尊である不動明王のことで、こわい顔をしていて一切の悪魔を降伏させてしまうほどとか。マン島では千葉県の成田不動尊が有…

鷽替

※この写真はoboroさんからいただきました。 木でできた鷽を交換し合ったり社務所で新しいものを求めたりする行事で、福岡大宰府の天満宮では1月7日に、東京の亀戸天神では1月25日に行われているとのこと。<いままで悪しきこともうそとなり吉き(ヨキ)に鳥…

左義長

※この写真はYouko Iwasakiさんから頂きました。 どんど・とんど・どんど焼・どんど焚く・飾焚く・注連焚く・吉書揚 正月に行われる火祭りで、小正月あたりに行われることが多いようです。松飾や注連飾などを燃やして、その火で焼いた餅などを食べ一年の無病…

注連飾をはじめ、門や玄関の新年の飾りものの総称として「飾」と言います。《草の戸といふにあらねど飾かな/長谷川櫂》

雑煮

※この写真は玉手のり子さんからいただきました。 お正月の食べ物の代表格のお雑煮。地方によっていろいろな食べ方、文化の違いがあるようです。お餅の形が丸い、四角い。香川県のある地方では丸い餅に餡が入っているようです。汁も関東がおすまし、関西が味…

賀状

正月の挨拶を郵便年賀はがきなどで交わすこと。元旦の朝どっさりとポストに投げ込まれた年賀状を見るのは楽しいものですよね。懐かしい友や思いがけない人からの賀状は更に意外な喜びがあったりしますよね。最近ではネットの普及などで郵便での年賀状のやり…

鏡餅

神仏に供える円形扁平な御餅で大小二段に積んで供えます。その後床飾りとなり武家時代には甲冑を床の間の前に飾りその前に鏡餅を供え、それを「具足餅」や「鎧餅」といったようです。御鏡・飾餅・具足餅・鎧餅《ひび割れをうしろへ廻す鏡餅/嶋田麻紀》 ※以前…

喰積

いわゆるお節料理のことです。もともとは年賀のお客さんをもてなすための儀礼的な料理で縁起物などをお重に詰めて用意しておいたものが現代のお節料理となったようです。節料理・重詰・お節《子の好む味に変はりぬ節料理/澤田佳久》

十日戎

商売繁盛の神や福の神とされ信仰を集める戎(エビス)さん、関西の方では「えべっさん」というようです。年が明けて最初の祭、九日を「宵戎」、十日を「本戎」、十一日を「残り戎」というそうです。大阪の今宮戎神社、京都の恵美須神社、福岡の十日恵比須神社な…

達磨市

毎年新年1月の6〜8日あたりに群馬県高崎市にある達磨寺の境内で、達磨市という市が立つそうです。達磨は目を書かない状態で売られ、願いがかなうと墨で目を入れたりしますよね。高崎に限らず全国各地で年末年始に達磨が売られる市が立ちます。福達磨《噴煙に…

初日記

年が改まって物事を始めるにはいいタイミングですが、日記をつけ始める方もいらっしゃるかと思います。例年つけている方も新しい日記帳を買って、新年からまた新たにつけ始めることと思います。日記始・新日記《新日記三百六十五日の白/堀内薫》

四日

新年の元日は当然の季語として、二日、三日、四日と七日まで全部が新年の季語になっていて、それぞれの日に独特の感覚があるでしょうよってことなんでしょうね。今日は1月4日で今年は土曜日にあたってますが、官庁では本来御用始の日にあたったりしています…

年玉

子供たちにとってとてもありがたく、大人たちにとってはとても手痛い出費のお年玉。昔は新年の贈り物をやり取りしていたとか。後にそれが餅を贈ることになり、そして今では子供たちにもっぱらお金を包んであげる主流になっています。《年玉の化けてつまらぬ…

去年今年

大晦日が終わり元日の午前0時を過ぎた瞬間に今年になり、いままでの今年があっという間に去年になる。その感慨を表す俳句独特の新年の季語。読み方は「コゾコトシ」と読みます。《十指みなにぎれば拳去年今年/神蔵器》

餅花

枝に餅や団子を小さく丸めてつけて、神棚近くの柱などに飾るもので、「もちばな」と言います。もともとは小正月に豊作を祈って作った飾りでしたが、最近では大判小判や縁起物をぶら下げて華やかに店先に飾るのを見かけたりします。『繭玉(まゆだま)』は養…

新年会

新年を祝う会。いろいろな団体や会社などで行われますよね。《夜は夜の顔ぶれとなり新年会/菊池共子》

初場所

ご存知大相撲の初場所は新年の季語となっています。 一月場所、正月場所でもOK。東京両国国技館で年のはじめの熱戦が繰りひろげられます。《初場所へ花と咲かせて清め塩/鷹羽狩行》《川風に一月場所の太鼓かな/島田五空》

成人の日

成人式一月の第二月曜が国民の祝日で成人式です。平成11年までは1/15でしたが法改正で変わりました。 二十歳の新成人が各地でお祝いをされますが、今年はあいにくの雪で晴着の女性などは大変でしたね。《成人の日をくろがねのラッセル車/成田千空》《成人式…

破魔矢

「はまや」と読みます。もとは「はまころ」という競技に用いる弓矢を称した。今は正月の厄除けの縁起物として神社で破魔矢を授ける。《たてかけてあたりものなき破魔矢かな/高浜虚子》《肩車されて破魔矢を握りしむ/山崎矢寸尾》

七草・七種

七草籠・七種粥・薺粥(なずながゆ)・薺打つ(なずな打つ)・春の七草五節句の1つ、七草の節句の略。正月七日に行われ七種粥を食べる。三十一文字で次のように覚える。 芹(せり)薺(なづな)御形(ごぎょう)繁縷(はこべら)仏の座(ほとけのざ)菘(すずな)すずしろ …

七福神詣

福詣(ふくまゐり)・福神詣・七福詣・福神巡り元日から7日までの間に、七福神を祀っている神社を巡り歩いて参拝すること。七福神は、大黒天・毘沙門天・福禄寿・弁財天・布袋・寿老人。写真は、隅田川七福神の三囲神社他。 《七福神詣妻子を急がせて/安住敦…