天文

秋の風

※この写真は近恵さんから頂きました。初秋から晩秋と秋に吹く風すべてを指すことから、様々な情景、趣を持つのが秋の風。色なき風、金風、素風、爽籟など、呼び方もいろいろ。《もういちど吹いてたしかに秋の風/仁平勝》

※この写真は田中由美さんからいただきました。落雷に伴って積乱雲から降ってくる氷の塊、直径5mm以上のものを言うそうです。《沸沸と雹浮く沼のおもたさよ/三橋敏雄》

五月闇

旧暦の五月、五月雨の降るころに厚い雲に覆われ昼でも暗いような日をたとえてこう言う。 《やはらかきものはくちびる五月闇/日野草城》

水滴が空中に浮いてくもって見えにくくなる現象、状態で、春だと朧、秋だと霧と言うようですね。《落葉松(カラマツ)は霧を淋しと立ち揃ふ/富安風生》

夏の雲

積乱雲など夏の雲は青空に湧き上がって生命力を感じますよね。《夏の雲襟元締めて喪の女/木場田秀俊》

夏の霧

※この写真は川越歌澄さんから頂きました。霧だけだと秋の季語ですが、夏にも霧が発生することがあります。多少涼しさも感じられたりします。 《夏霧の海より湧きて海に去り/鈴木真砂女》

風光る

※この写真は栗原康子さんからいただきました。まだ少し寒い日がつづき、春本番とはまいりませんが、春になってきて日差しが強くなり吹く風がまばゆく感じられるようなことを「風光る」といいます。春らしく明るい感じのいい季語ですよね。 平成二十三年三月…

冬夕焼

※この写真は俣江美智子さんから頂きました。桜島のシルエットですかね。《冬夕焼見つめることを獣らも/正木ゆう子》だまって「夕焼」だと夏の季語。頭にそれ以外の季節を付けるとその季節の季語になる季語になるオールシーズンな季語の一つです。冬の夕焼は…

走り梅雨

《ネックレス胸に重たき走り梅雨/津野利行》梅雨の「走り」のことですが、「走り」とは「いろんなものごとの始まり」というような意味です。なので梅雨の始まりのころを意味するんですが、梅雨に入ってしまうと「梅雨入り」ということなので、厳密にいうと梅…

朝焼

※この写真はPTA会長時代の仲間、吉川誠さんからいただきました。《朝焼のマッターホルン真向ひに/中西昭子》 日の出のころ、東の空が薄紅色などの色に染まる朝焼。夕方の夕焼とともに、夏だけに起こる現象ではないが夏の美しさは格別ということで夏の季語に…

青嵐

《濃き墨のかわきやすさよ青嵐/橋本多佳子》青葉の頃に吹き荒れるやや強い南風のことをこういうそうです。

春陰

《春陰を吐く煙突やパンツ干す/五島高資》春の曇りがちな天候を言うそうです。春は基本的に明るい日が多いですが憂いを帯びた陰りもまた春のワンシーンに感じますね。

天の川

秋の澄み切った夜空に帯状にかかる星の数々。七夕の伝説と結びついた秋の季語となっております。銀河・銀漢・星河(セイガ)≪寝袋に顔ひとつづつ天の川/稲田眸子≫ ※この写真はネットからフリー素材をDLしたものを使わせて頂きました。

秋夕焼

単に夕焼だと夏の季語です。秋の夕焼となると色も夏の夕焼ほど濃くなく、時間的にも短い時間のものとなります。秋夕焼と書いて「アキユフヤケ」とも「アキユヤケ」とも読みますが、上五や下五に置いて「アキユヤケ」と五音で使う方が使いやすいかもしれませ…

夕立

夏の夕方にかけて局地的に短時間に降る雨。雷を伴ったり、雹を降らせたり、最近では「ゲリラ豪雨」と呼ばれることもありますよね。元々武蔵野の夕立は馬の背を分けると言われるそうで激しいことで知られているそうです。ゆだち・よだち・白雨・驟雨・夕立雲…

ピカ〜 ゴロゴロゴロ〜。ご存知雷は夏の季語。取り上げたいと思い、鳴り出したら事務所の窓から撮影を試みましたがなかなか撮れないもんですね。やっとツイッター仲間のoboroさんの写真をいただくことが出来アップさせてもらうことができました。光りが稲妻…

梅雨晴

梅雨の合間の数時間あるいは数日のぞかす晴れ間。梅雨の一休みでたまっていた洗濯物などを干したりしますよね。「五月晴」も同じ意味で五月の晴れ間という意味ではなく、梅雨の晴れ間をいうそうです。五月晴・梅雨晴間《飛騨の子の花いちもんめ梅雨晴間/松崎…

青梅雨

梅雨を具体的に表す季語がいくつかありますが、「青梅雨」とう季語はどういう意味なんでしょうかねえ。新緑に降り注ぐ梅雨の雨ということになりましょうか、梅雨というじめじめした季節の中にあっては比較的色彩が飛び込んでくる、いい感じの季語のような気…

春疾風

春に吹く強い風、突風などのことで「ハルハヤテ」といいます。春風っていうとそよそよと暖かな感じですが、もうちょっと厳しめの感じの季語ですよね。春北風(ハルキタ・ハルナラヒ)・春嵐・春荒《さざ波はかへらざる波春ならひ/八田木枯》

雪しまき

昨日は東京地方を含め広い地方で大雪に見舞われました。暦の上では立春を過ぎ春になりましたが、本格的な雪でちょっと「春の雪」というような雰囲気を超えていたような感じでしたね。雪しまきの「しまき」は雨雪に強風が混じる状態を表す言葉だそうです。「…

春の雪

立春以降の春になってから降る雪を文字通り「春の雪」という季語で表します。多くの歳時記には暖かい季節になってからの雪なので明るく、また解けやすくあんまり積もらないとされていますが、今日降った雪はすごいですねw。積もってもすぐ消えるので泡雪・…

雪催

今にも雪が降りそうな空模様を「雪催(ユキモヨヒ)」と言います。雰囲気のある季語ですよね。《悪相の魚は美味し雪催/鈴木真砂女》

冬の空

太平洋側では晴れた日が多くなる冬。晴れ渡った日の透き通った青空は冬ならではですね。《夕方がいちばんきれい冬の空/上野章子》

赤城颪・浅間颪

北颪(キタオロシ)という季語のおまけみたいな季語に、浅間颪、赤城颪、筑波颪、男体颪、伊吹颪、比叡颪、六甲颪などがあります。要は山から吹き降ろしてくる空風(空っ風)のことで、名だたる山々から平野や盆地に吹き降ろす乾いた冬の冷たい風、とても厳しい印…

冬晴

冬の日の晴れ間も日差しがまぶしい。雲一つない青空で気持ちいいですよね。冬日和・寒晴・寒日和《冬晴のきはみ川底まで透かす/市場基巳》

秋の雨

天気がいい日が多い秋ですが、一方で雨も多いらしいんです。秋の長雨とか秋雨前線なんて耳にしたことありすよねえ?「秋雨」はさみしげなイメージ、「秋霖(シュウリン)」や「秋黴雨(アキツイリ)」などは一層さみしげな感じがする季語となります。《秋雨…

名月

明月・満月・今日の月・望月・三五の月・十五夜・芋名月旧暦8月15日の月なので、必ずしも満月とは限らない。 薄の穂や秋の初物を供えて月を祀るのは、収穫を祈る農耕儀礼からくる。《名月をとつてくれろと泣く子かな/小林一茶》《名月や池をめぐりて夜もす…

秋の日

すがすがしく美しいほどの秋の日の太陽のこと。またその日差しをいいます。秋の一日を指す「秋の日」という時候の季語もありますが、うまく使い分けたいですね。秋日(アキビ)、秋日影、秋入日《歩きつつ人遠ざかる秋日かな/倉田紘文》

秋の空

秋の長雨や台風の後など、特に澄み切った秋の空はホントさわやかですよね。まぶしいほどの青空、まさに秋の象徴的な風景ですね。秋天・秋空《秋空や高きは深き水の色/松根東洋城》 下記の季語にも雰囲気はよく似てますよね♪ うまく使い分けてください! 【秋…

ご存知「虹」は夏の季語です。 雨が上がった後などに見えますよね。光の屈折反射とかだそうですが、そう言われてもね〜w。《虹立ちて忽ち君の在る如し/高浜虚子》 ※この写真はoboroさんから頂戴しました。 ※※「冬の虹」はこちらをどうぞ。 http://d.hatena.…