2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

名月

名月・望月・満月・今日の月・十五夜・芋名月旧暦8月15日の月。一年中でこの月が最も澄んでいて美しいとされる。穂すすきを挿し、月見団子や新芋などその年の初物を供えて月をまつるのは、収穫を祈る農耕儀礼の遺風である。《名月をとってくれろと泣く子か…

白露・朝露・露の玉・露時雨 水蒸気が地表近くの冷たいものの表面に凝結して水滴となったもの。秋に著しいので、単に露といえば秋の季語になります。日差しとともに消えることから、古来、『露の世』『露の命』などといってはかないもののたとえに用いられる…

今年2012年は明日9月30日が旧暦の8月15日にあたり、いわゆる十五夜です。単に月と言えば秋の季語です。中秋の名月とも言いこの日の月が一年のうちで一番美しいとされています。秋以外の季節の月を詠む場合はそれぞれ春の月、夏の月、冬の月といいますが、逆…

台風・颱風

夏の終わりから秋に日本付近を襲う台風。中心を「台風の眼」と言いますがこれも季語です。時に大きな被害をもたらす自然災害ですが、迫り来る感じが他の自然災害と違いなんとも言えないですね。《颱風接近下着は既に替へてある/櫂未知子》

竹の春

今日は「竹の春」という『秋』の季語をご紹介します。 竹は夏に著しく成長し秋に青々と茂ります。他の樹木が秋に紅葉や枯れ落ちる中、逆に青々としているところから「竹の春」と呼ぶようになったみたいです。 逆に竹は春に黄ばんだ状態になるので「竹の秋」…

きのこです。椎茸、茸(たけ)、初茸、毒茸(どくたけ、どくきのこ)なども同列の季語で、大型の菌類の俗称です。古くは「くさびら」と呼ばれていたようで「きのこ」が季語化したのは、江戸初期だそうです。 《椎茸のぐいと曲がれるところあり/林徹》《月光…

萩の花 白萩 こぼれ萩 乱れ萩 萩日和秋の七草の1つ。代表的な種は宮城野萩。古来秋を代表する花だったので、草冠に秋と書いて「はぎ」と読ませた。写真は向島百花園の萩のトンネルと、芭蕉展望台入口の白萩です。《一家に遊女もねたり萩と月/芭蕉》《行き行…

秋刀魚

秋の刀の魚と書いて秋刀魚、うまいことつけましたよね。私は魚を食べるのが下手でして、食べ終わると皿の上がぐっちゃぐちゃになってしまいます(笑)。《火だるまの秋刀魚を妻が食はせけり/秋元不死男》《火より火を奪ひ烈しく秋刀魚もゆ/天野莫秋子》

枝豆

ご存知ビールのおつまみなどによく合う枝豆ですが、秋の季語です。熟す前の青い大豆、枝ごと取ることから枝豆というそうです。 《枝豆やふれてつめたき青絵皿/猿橋統流子》

秋彼岸

秋分の日を中日とした秋のお彼岸。単に彼岸というと春のお彼岸をさし、秋の彼岸は『秋彼岸』や『後の彼岸』といい区別されています。またお中日にあたる秋分の日は、だいたいが9月23日だか、今年は9月22日が秋分の日だった。22日が秋分の日になったのは明治2…

秋果

秋の果物の総称で秋果(しゅうか)と言う季語です。旧かなづかいですと「しうくわ」と表記されます。秋の果物はどれもおいしいですよね。当然それぞれの果物でも季語ですが、いろいろな果物まとめて一つの季語で、なんとなく仏壇などへのお供え物というイメ…

栗飯

栗おこわご存知おいしい栗ごはんは秋の季語。『くりめし』と読みます。《栗飯を子が食ひ散らす散らさせよ/石川桂郎》

団栗(どんぐり)

くぬぎの実一般には樫(かし)・楢(なら)などの実を団栗というが、狭義にはくぬぎの実のことをいう。 写真は清澄公園のマテバシイの実です。《団栗や倶利伽羅峠ころげつつ/松根東洋城》《どんぐりのところ得るまでころがれり/成瀬櫻桃子》

唐辛子

蕃椒(たうがらし)・鷹の爪 説明するまでもない唐辛子ですが、熱帯アメリカ原産ナス科です。 青唐辛子は夏の季語になります。《晴るる日の軒のくらさや唐辛子/百瀬美津》

敬老の日

別名:老人の日、年寄りの日、敬老日以前は9月15日でしたが、いまは9月の第三月曜日が敬老の日です。 老人を敬愛し長寿を祝う催しなどが開かれます。《雀来て敬老の日の雨あがり/吉田鴻司》

薄(すすき)

芒(すすき)・尾花・花芒・鬼芒秋の七草の1つですが、お月見には欠かせません。 お月見の薄は魔除けの意味とも、稲穂に見立てて豊作を祈るとも言われています。 写真は都心のオアシス、新宿御苑です。《をりとりてはらりとおもきすすきかな/飯田蛇忽》

白粉花

読み方はおしろいばな。 別名:おしろい 夕化粧熱帯アメリカ原産。固く堅い種の中にある白い粉の胚乳が、おしろいのようなのでこの名がある。色はピンク、黄などもある。《白粉の花ぬってみる娘かな/小林一茶》《白粉花吾子は淋しい子かも知れず/波多野爽波》

紫式部

実紫 紫式部の実 山野に自生するクマツヅラ科の落葉低木。紫色の美しい液果を結ぶ。《うち綴り紫式部こぼれける/後藤夜半》《実むらさき老いて見えくるものあまた/吉野義子》

休暇明

休暇果つ(きゅうかはつ)夏休みが終わり学生、生徒、児童のみなさんは学校がスタートしたことと思います。一般的には9月のあたまからが多いのかと思いますが、地域差や昨今は学校2学期制などもあり、8月の下旬に夏休みが終わるところも少なくないようです。…

初紅葉(はつもみじ)

楓をはじめとして、秋になり色づいたばかりの紅葉。《初陣の功の如くに初紅葉/後藤比奈夫》

朝顔

牽牛花(けんぎゅうか)、蕣(あさがほ)前に取り上げた「朝顔市」は夏の季語です。 http://d.hatena.ne.jp/photo-saijiki/20120702/1341185308こちら朝顔そのものは秋の季語となります。旧かなだと「あさがほ」、漢字一文字の蕣なんていう字は知りませんで…

震災忌

大正12年9月1日、相模灘一帯を震源とする関東大震災が起きました。本所被服廠跡に建てられた東京都慰霊堂では毎年9/1、犠牲者に対する慰霊祭が行われ、両国駅のあたりから露店などが出て賑わいを見せています。昨年2011年(平成23年)3月11日に東北沿岸を震…

秋曇

秋の天気は変わりやすいと言われてますが、どんよりと曇った日が2〜3日続くとうっとうしくなってきます。 春陰に対して秋陰とも言います。《秋ぐもり河原で洗ふ消防車/大信田梢月》

案山子(かかし)

鳥獣の害を防ぐために田畑にたてる人形。古くは鳥獣の肉や毛を焼き、その悪臭をかがせて追い払ったことから、「嗅がし」といった。 写真は清澄白河の都立現代美術館を案内する案山子。《棒の手のおなじさまなるかがしかな/丈草》