天文

日盛

お酒の名前ではありませんw。「ひざかり」と読みます。夏の日中にもっとも日が照りつけることをいいます。だいたい正午から午後二時くらいの間を示すことが多いですかね。太陽が真上にありますから影は真下にでき、まさに「照りつける」という表現がふさわ…

夏の空

晴れ渡った空から強い日差しが照りつける夏の空、パワーがありますよね。《空き缶がいつか見ていた夏の空/津沢マサ子》

春光

本来は春の風光のことだけど、春の光として詠んだ句が多いとのこと。まばゆい光や春らしい柔らかさを感じさせてくれる季語ですよね。春の色、春色、春の光なども同列の季語。《春光やさざなみのごと茶畑あり/森田峠》

この漢字は読めないですよね?(笑) 「つちふる」と読みます。「ばい」とも読みますが、わかりやすい別の言い方ですと、黄砂(こうさ)、黄沙(こうさ)と言うと何のことだかわかりますかね。 中国やモンゴルなど大陸の砂が偏西風に乗って飛来する現象。三…

春夕焼

単に「夕焼」なら夏の季語です。四季それぞれに夕焼は見ることができますが、春の夕焼は柔らかいあたたかさを持ちながら沈んで行く夕日、夕焼と言った感じでしょうか。夏のギラギラと違ったやさしさのある夕焼が「春夕焼」ではないでしょうか。「春夕焼」と…

春の雲

なんとなくぼんやり、おぼろにっていう感じが似合う春。夏の入道雲や秋の鰯雲などと違って、春の雲はうすぼんやりとした雲がいかにも春らしいですね。《春の雲人に行方を聴くごとし/飯田龍太》

春雨

雪が降るかもとという予報だった東京地方ですが、場所によっては雪になっているようですが、雨になったところもありました。微妙な気温の変化で雪になるか雨になるか紙一重のところなのでしょうね。月形半平太の「春雨じゃ濡れてまいろう」という台詞もある…

雪はいろいろな呼び方や種類があるようです。 六花(むつのはな)、小雪、大雪、深雪、粉雪、細雪、小米雪、新雪、根雪、飛雪、雪明り、暮雪(ぼせつ)、雪晴(ゆきばれ)深雪晴などなど、すべて雪に付随する季語で挙げられています。《雪なみれにもなる笑つ…

初雪

その年に初めて降る雪のことです。《初雪の忽ち松に積りけり/日野草城》

冬の月

寒月、冬満月、冬三日月だまって『月』なら、そうですね、以前書きましたが秋の季語です。澄んだ冬の月は時に研ぎ澄まされ、時に寒々しくもある。《煙突と冬三日月と相寄りし/岸風三楼》

冬の雨

どの季節にも雨が降り、『…の雨』と言えばそれぞれの季節の季語になります。冬の寒い時季に降る雨は、うら寂しい感じがしますね。《人の世の窓打ちにけり冬の雨/西嶋あき子》

冬の虹

単に「虹」と言えば夏の季語です。 まれに冬にも見えることがありますが、実は今日見えたのでアップします。 一瞬きれいに見えてすぐに消えてしまいました。 ちなみに「秋の虹」もあります。春はどうだったかなあ?、忘れました。《冬の虹消えむとしたるとき…

秋晴

秋日和秋空が澄んで高々と晴れ渡ること。「秋日和」は眩しい日ざしのなか、穏やかに過ぎていく一日を感じさせる。《秋晴や友もそれぞれ祖母を持ち/中村草田男》《秋晴や瞼をかるく合はせても/鷲谷七菜子》

名月

名月・望月・満月・今日の月・十五夜・芋名月旧暦8月15日の月。一年中でこの月が最も澄んでいて美しいとされる。穂すすきを挿し、月見団子や新芋などその年の初物を供えて月をまつるのは、収穫を祈る農耕儀礼の遺風である。《名月をとってくれろと泣く子か…

白露・朝露・露の玉・露時雨 水蒸気が地表近くの冷たいものの表面に凝結して水滴となったもの。秋に著しいので、単に露といえば秋の季語になります。日差しとともに消えることから、古来、『露の世』『露の命』などといってはかないもののたとえに用いられる…

今年2012年は明日9月30日が旧暦の8月15日にあたり、いわゆる十五夜です。単に月と言えば秋の季語です。中秋の名月とも言いこの日の月が一年のうちで一番美しいとされています。秋以外の季節の月を詠む場合はそれぞれ春の月、夏の月、冬の月といいますが、逆…

台風・颱風

夏の終わりから秋に日本付近を襲う台風。中心を「台風の眼」と言いますがこれも季語です。時に大きな被害をもたらす自然災害ですが、迫り来る感じが他の自然災害と違いなんとも言えないですね。《颱風接近下着は既に替へてある/櫂未知子》

秋曇

秋の天気は変わりやすいと言われてますが、どんよりと曇った日が2〜3日続くとうっとうしくなってきます。 春陰に対して秋陰とも言います。《秋ぐもり河原で洗ふ消防車/大信田梢月》

秋高し

天高し・空高し「天高く馬肥ゆる秋(ホントは中国・杜審言の『秋高くして塞馬肥ゆ』という詩の一節)」から「秋高し」の季語が生まれたとのこと。 澄み切った青空、まさにそらがどこまでも高く感じられますね。《天高しさびしき人は手を挙げよ/鳴戸奈菜》

鰯雲

鱗雲・鯖雲さざ波のような雲のかけらが一面に広がる、いかにも秋らしい雲ですよね。 見た目が魚の鱗のようで、イワシグモ、ウロコグモ、サバグモなどといいますが、この雲が出ると鰯が大漁になるからとも言うそうです。《鰯雲記憶は母にはじまれり/伊藤通明…

夏の星

星涼し・旱星(ひでりぼし) 8月の夜、頭上に光る3つの星が夏の大三角。雲の少ない夜なら東京でも見ることができます。織姫のベガ、牽牛のアルタイル、白鳥座のデネブで構成されています。西の空には蠍座のアンタレス、牛飼い座のアルクトゥールが赤々と見…

雲の峰

峰雲、入道雲、積乱雲、雷雲入道雲と言うのが一番わかりやすいですかね。空に高々せりあがる様を山に例えて雲の峰と言うそうです。《雲の峰いよいよ雲の力で立つ/鷹羽狩行》

夕焼

夕焼はいつの季節でも見られますが、夏の季語です。 別の季節の夕焼は、春夕焼、秋夕焼、冬夕焼といいます。 夕焼と書いて、「ゆうやけ」、「ゆやけ」、読み方は二つあります。 語数に応じて使い分けてください。 また一般的には送り仮名の「け」は省略しま…

黒南風(くろはえ)

梅雨の雨雲が、黒く低く立ち込める空模様の時に吹く、湿った南風のことを「黒南風」と書いて「くろはえ」と読みます。 ちなみに「白南風(しろはえ)」もあって、こちらは梅雨明けした後、あるいは梅雨の晴れ間に吹く南風のことを言います。《黒南風の辻いづ…

片蔭

だいぶ夏らしい日差になってきましたね。 片蔭は「かたかげ」と読み、炎天下の際、建物や塀などに沿って道の片方の側に蔭ができることを片蔭と言います。「片かげり」とも言うそうです。日差が強いと蔭の側を歩いたり、時には蔭に入ってちょっと休んだりした…

梅雨曇

梅雨どきに雨はふらねど、じめっとした曇り空という日がたまにありますよね。今日などまさに梅雨曇(つゆぐもり)という感じではないでしょうか。 梅雨どきの重たい雲を句として詠みたい場合は「梅雨雲(つゆくも)」という季語もあるので区別して使いたいで…

朝曇(あさぐもり)

夏の暑くなる日に朝方曇ることがありますが、これを朝曇と言います。 昼から暑くなる前触れみたいな感じで、季語として定着したのは近代になってからとのこと。 (写真は新橋駅前)《ふるづけに刻む生姜や朝ぐもり/鈴木真砂女》

梅雨

今日はまさに梅雨というお天気ですね。 しとしとと降り続く雨、北海道を除く日本と揚子江近辺にだけある特有の「季節」と言ってもいいと思います。文字通り梅の実が熟すころだから「梅雨」というそうです。 黴(かび)の時期でもあるので「黴雨」と書いて「…