秋の湖


※この写真はKikoEtsuko Matsuiさんからいただいた琵琶湖の写真です。

ひと夏を越えた少しゆったりした感じがありますかね。秋晴れの爽やかさが、大きな湖の広がりを感じさせてくれる秋の湖です。「あきのみずうみ」とも「あきのうみ」とも読んでいいようです。

《村の子の秋の湖いきいきと/飯田龍太

長崎忌

昭和20年8月9日、6日の広島につづき長崎にも原爆が投下され多くの犠牲者が出た。広島の原爆忌と同じく「原爆忌」とも言われ、平和や核の廃絶が呼びかけられる。
暦の上で9日は立秋をまたぐので秋に分類されるが、どちらかというと夏感のある季語、加えて平和という観点から無季感もあるように感じる。

《荷の重き終着駅や長崎忌/津野利行》

揚花火


※この写真は恩田冨太さんから頂きました。

全国各地で花火大会が行われ、たくさんの花火が打ち上げられます。晩夏の季語として扱われている歳時記もあれば、秋の季語として扱われているものも多くあります。

喝采に間髪入れず揚花火/森田真臣》


※以前書いた花火はこちら
http://d.hatena.ne.jp/photo-saijiki/20120729/1343536435

泥鰌鍋

栄養価が高いことから夏の滋養強壮にと、夏の季語になっているようです。牛蒡と葱入れて煮て食べる。いかにも精がつきそうですね。ちなみによく「どぜう」と書かれてますが、旧かな的には「どぢやう」が正解だそうです。また「泥鰌」だけでは季語にならないようです。

泥鰌鍋のれんも白に替りけり/大野林火

通草


※この写真は玉手のり子さんから頂きました。

「あけび」と読みます。約6センチの楕円形で熟すると果皮が裂けて黒い種子を多く含んだ白い果実が見える。果肉は甘いんだそうです。

《あけびの実軽しつぶてとして重し/金子兜太

竜胆


※この写真は丸山智慧子さんから頂きました。

リンドウ科の多年草。9〜11月に筒状の鐘形の花を数個つけます。青紫色の花は日が翳ると閉じてしまうそうです。

《りんだうの午後は目を閉づ花時計/秋元不死男》

子規忌


※子規庵の糸瓜(へちま)だそうです。

9月19日は俳人正岡子規の忌日だそうで、糸瓜忌、獺祭忌とも呼ばれています。新聞帰社だったみたいですね。

《叱られし思ひ出もある子規忌かな/高浜虚子