植物

万両

《万両のほかに生家の記憶なし/富安風生》ヤブコウジ科の常緑低木樹だそうで、こないだの千両のように冬に赤い実をならせます。千両は上に、万両のが「重たいから下に」なると覚えるといいでしょう。 ★千両 http://d.hatena.ne.jp/photo-saijiki/20151218/14…

千両

《いくたび病みいくたび癒えき実千両/石田波郷》冬に緑の葉の枝先に赤い実を熟させるセンリョウ科の常緑樹です。似たような植物に「万両」があるが、こちらは葉のしたに赤い実がぶら下がる感じ。「上が千両、下が万両」や「万両のが重たいから下に垂れ下がる…

銀杏

秋になるとイチョウの木の下、周りの臭いにおいの元となる銀杏。踏んじゃって靴の裏についてしまった時などはもうタマランチ会長ですw。でも焼いたり茶碗蒸しに入れたり、食べるとおいしいのよね〜♪《銀杏を焼きてもてなすまだぬくし/星野立子》

薄紅葉

※宮城県仙台市の秋保大滝十分に紅葉する前のまだ色が整わない色づきはじめた紅葉を言います。《谷下りて水に手ひたすうすもみじ/細見綾子》

無花果

イスラエルや地中海沿岸に広く分布しているらしいですね。花が見当たらないまま実がなるということで「無花果」と名がついたようです。ちなみにひらがなで書くと「いちじく」です。《無花果割る親指根元まで入れて/小澤實》

柘榴の花

《子のあらばつけたき名あり花柘榴/片山由美子》ただ柘榴と言えば実の方を指し秋の季語となっております。柘榴の花は、六月頃に咲く直径5センチほどの朱赤色の花びらの花で、薄くて皺があるそうです。八重咲きの園芸品種を「花柘榴」と呼ぶそうで、白や淡紅…

山法師

《旅は日を急がぬごとく山法師/森澄雄》ミズキ科の落葉高木で六〜七月に咲きます。白い花びらのように見えるのは苞(ホウ)という蕾を包んでいた部分でどくだみの白い部分と同じものだそうです。

枇杷

※この写真は内野佳代子さんからもらいました。《枇杷の実を空からとつてくれしひと/石田郷子》バラ科の常緑樹の枇杷。冬に花が咲いて翌年の六月ごろに黄橙色に熟する。少し酸味があり、また甘味も強いとのこと。「枇杷の実」も同義の季語です。 ★枇杷の花 ht…

キャベツ

《白鳥の翅もぐごとくキャベツ捥ぐ/能村登四郎》甘藍(かんらん)と言うそうですわ。ヨーロッパが原産で江戸時代に日本に輸入されたそうです。

トマト

《あかあかと熟れてトマトの見捨てられ/山田まや》ナス科の野菜だそうです。原産は地はペルーで、最初は観賞用として植えられ食用として普及しだしたのが対象末期以降、昭和に入ってからの野菜のようです。冷して塩を振って食べたり、煮込んだりジュースやケ…

クレマチス

《鉄線の花の紫より暮るる/五十嵐播水》昨日初めて見て、知った花ですw。別名で鉄線花というんですね。こちらは初耳だと思いますw。もともと中国が原産で江戸時代に渡来したそうで、クレマチスそのものは鉄線花とカザグルマなどを交配したものだとか。キン…

八重桜

※この写真は京都市の清水憲一さんから頂きました。《山に出て山に入る日や八重桜/成瀬櫻桃子》八重咲きの桜の総称とのことですが、八重咲きってなんだべw? 桜の中では咲く時期が遅く、満開のころには枝が見えなくなるほど重く垂れ下がるそうです。「いにし…

花蘇芳

漢字読めないですよねえ?「ハナズオウ」と読むそうです。マメ科の落葉低木だそうで、花が終わらないうちにハート形の葉が出て、そして莢(さや)エンドウに似た実をつけ始めるそうです。 ※この写真は阿部さん撮影のものです。《荻窪にまだ百姓家花蘇芳/富安…

落花

《中空にとまらんとする落花かな/中村汀女》桜の花が舞い散る様をいいます。きれいですよね。

《谷川の音天にある桜かな/石原八束》ご存知桜は日本の国の花でもあります。毎年春に咲き1〜2週間ほどで散る。年度の節目の時期に合わせて咲く様は、人々の思い出を演出する花でもあるのではないでしょうか。結構句を作ろうとすると難しい季語の一つという印…

サイネリア

《サイネリア咲くかしら咲くかしら水をやる/正木ゆう子》カナリア諸島のキク科の多年草の花だそうです。確かに菊の香りがしましたわ。どうも本名はシラネリアのようですが、「シ」の音が「死」に通ずるので言い換えられたとか。正木さんの掲句、なんか結構字…

独活

《独活きざむ白指もまた香を放ち/木内彰志》 先日ツイッターで神野紗希さんが、 【問1】季語はどれでしょう A 就活 B 婚活 C 独活 D 終活 こうつぶやかれましてね・・・w。 いや〜全然わからんわ。でも就活ちゃうの一番季節感あるやん。婚活と終活は季…

ヒヤシンス

※この写真は増山由美子さんから頂きました。《水にじむごとく夜が来てヒヤシンス/岡本眸》 地中海沿岸が原産のユリ科の植物だそうです。剣状の葉が根元から数枚出てその中心から花茎が直立し、一重または八重の花が多数の鈴をつけたように総状に咲くとのこと…

落花生

南米が原産で日本には江戸時代の初期に渡来したという落花生。地中もぐり込んだのを掘り上げ煎って食べるとおいしいですよね。季語としては取れたてのものを言うと歳時記には書いてあるので、市場に出回ったピーナッツみたいな感じのものはちょっと違うんで…

紅葉且つ散る

色鮮やかな秋を演出する紅葉。それだけでも立派な秋の季語ですが、いろんな木々の紅葉のタイミングがずれていて、紅葉真っ盛りのものもあれば散り始めるものもある。その色鮮やかな紅葉であり且つ散る紅葉も一方で美しいというちょっと欲張ったというかおも…

紅葉

春の美しさの代表が桜なら秋の美しさの代表は紅葉でしょう。野山に織りなすさまは言うまでもなく秋らしい美しい景色です。紅葉山・紅葉(コウヨウ)《障子しめて四方の紅葉を感じをり/星野立子》 ※この写真は北島和弘さんからもらいました。

ご存知瑞々しくていい香りの桃は秋の代表的な果物の一つですよね。単に桃と言えば実の方の桃を指し、花を言いたい時は桃の花と言い春の季語となります。桃の実・白桃・水蜜桃(スイミツタウ)《まだ誰のものでもあらぬ箱の桃/大木あまり》※よろしければいまやってい…

玉葱

切ると涙が出る玉葱。明治初年に渡来したとのことです。ところで玉葱って何で吊るすの?《玉葱を吊す必ず二三落ち/波多野爽波》 ※よかったらネット句会やってますのでどうぞ。お題の一つが「玉葱」です。 http://blogs.yahoo.co.jp/toshiyuki_tsuno/40389653…

青蔦

塀や建物の壁などに巻きひげお先端の吸盤で張り付きながら上へ上へと伸びていきます。甲子園球場など青々とした様はまさに夏の風物詩になり得る青い蔦。蔦茂る《青蔦やもの問はむには窓高く/松尾静子》

アマリリス

ヒガンバナ科の球根植物。確か歌でありましたよねえ?百合に似た大きな花で、赤や橙、白い美しい花を咲かせます。 《駅名も城址路傍のアマリリス/篠田悌二郎》 ※この写真はFBのお友達のKeiko Nakaiさんからいただきました。

イネ科の植物、五月ごろに全体が黄色く熟したら刈り取るとのこと。麦は黒穂病菌の寄生により、黒穂病という病気にかかることがる。菌は土壌や種子から入り花穂に上がって黒穂という黒色の胞子堆を作るそうで、これは収穫できないとのこと。大麦・小麦・麦の…

万緑

緑が深まって生命力に満ち溢れている木々を表す季語で、草田男が使ってから季語として一般化したとのことです。《万緑の中や吾子の歯生え初むる/中村草田男》

桜蘂降る

桜の花が散ったあとで「がく」に残った蘂(シベ)が散って落ちることを言います。ちなみに「桜蘂」だけでは季語にならないとのことだそうで、しっかり「桜蘂降る(サクラシベフル)」とフルに季語として使ってくださいw。《桜蘂降る一生が見えて来て/岡本眸》 ※この写…

夏蜜柑

前の年の秋に実をならしはじめ、収穫するのが春で春の季語になっているのでしょうかね。酸味が強い果物です。夏柑・甘夏《夏みかん酸つぱしいまさら純潔など/鈴木しづ子》

楤の芽

楤(タラ)は山野に自生するウコギ科の落葉低木だそうです。鋭いとげがあるとのこと。春先に新芽を摘んで食用にするそうです。多羅の芽・たらめ・楤摘む《たらの芽のとげだらけでも喰はれけり/小林一茶》