冬の山

冬の山の草木は枯れ、雪が積もれば静けさや怖さまでも感じるような気がします。冬山・枯山・雪山・雪嶺(セツレイ)・冬山路・冬山家(フユヤマガ)《雪嶺の光をもらふ指輪かな/浦川聡子》 ※この写真は上越市の丸山智慧子さんからもらいました。

雪しまき

昨日は東京地方を含め広い地方で大雪に見舞われました。暦の上では立春を過ぎ春になりましたが、本格的な雪でちょっと「春の雪」というような雰囲気を超えていたような感じでしたね。雪しまきの「しまき」は雨雪に強風が混じる状態を表す言葉だそうです。「…

春近し

春がもうすぐそこまで来ていること。似たような季語に「春待つ」などがありますが、それに比べると客観的な感じの季語です。春隣・春信《春近し貨物を捌く大きな掌/林徹》 ※写真は待春の横浜みなとみらい。

風邪

風邪は万病のもとと言いますが、空気が乾燥し、インフルエンザなど冬に風邪をひく人が多くなります。うがいや手洗いなど予防に心がけたいものですが、万が一かかってしまったらあきらめてゆっくり休んで早く治しましょう。感冒・流行風邪(ハヤリカゼ)・風邪心地…

氷柱

読めますか?「つらら」です。写真をみればおのずと読み方もわかると思いますが、水の滴りが棒状に凍って成長したものを氷柱といいますね。東京に住んでいるとなかなか見る機会がありません。古い言い方では「垂氷(タルヒ)」ともいうそうです。《大空に根を張る…

寒流系の魚で真鱈、助宗鱈などの鱈がいるそうです。冬に産卵のため浅い沿岸に寄ってくるところを人間が捕獲する。卵は鱈子に精巣は白子として食します。鱈場・子持鱈・雪魚(タラ)《船去って鱈場の雨の粗く降る/寺山修司》

大寒

二十四節季の一つでダイカンと読みます。今年は今日1月20日が大寒です。一年のうちもっとも気温が低い時期と言われていますが実際ここ数日とても寒いですよね。風邪ひかないように気をつけましょう。《大寒の埃の如く人死ぬる/高浜虚子》

アジ科の魚。ワカシ→イナダ→ワカサ→ブリというように名前が変化していく、いわゆる出世魚と呼ばれる魚です。寒鰤・鰤網・鰤釣る・鰤場《寒鰤を買へばたちまち星揃ふ/山本洋子》

寒さ

冬は寒い! 当たり前ですよね。季語ですw。寒し・寒気・寒冷《街の灯のかたまり動く寒さかな/岸田稚魚》

日記買ふ

新年の季語「初日記」に対し、年末の冬の季語に「日記買ふ」という季語があります。この手の季語はセットで覚えてしまうといいかもしれませんね。新年を迎えるにあたって新しい日記を用意する「年用意」の一つで、年末の季語としては一年間愛用してきたふ古…

大晦日

一年最後の日、大晦日も勿論冬の季語です。旧暦の十二月は三十日までだったので大「三十日」で『おおみそか』となります。皆さんよいお年をお迎えください♪大年・大三十日・大つごもり《大年の夢殿に火のにほひかな/井上弘美》

年の市

新年用の品物を売る市のことで、古い歳時記を見ると行事のカテゴリーに書いてあるものもあります。正月の飾り物や盆栽、雑貨やなどを各地の社寺の境内などで十二月中旬から下旬にかけて市が立ちます。歳末大売出し・暮の市・節季市《知りつくす抜け裏さびし…

雪掻

雪掻(ユキカキ)は私のように東京で暮らす者にはピンときませんが、雪国に暮らす方々にとっては生きる上での大切な仕事の一つなのでしょう。最近では電動式の優れものもあるようですが、お年寄りにはきつい作業だと思います。屋根に積もった雪や道路や線路に積も…

煤払

一年の汚れを落とし新年を気持ちよく迎えるために大掃除をしますよね。ご家庭や会社など、年の瀬の風物詩の一つと言えるでしょう。老人や子供など邪魔にならないように別室で籠ることを「煤籠」、手伝わずどこかへ逃げ出してしまうことを「煤逃」と言います…

冬木

常緑樹も広葉樹も冬の景色として冬木や冬木立という季語として詠むそうです。冬木立・冬木影(フユキカゲ)・冬木道 《大空に伸び傾ける冬木かな/高浜虚子》

枯葉

草木の枯れた葉のことですが、必ずしも地面に落ちてなくても枯葉と言います。逆に落葉樹の葉が地面に落ちると「落葉」という季語で表すことの方が多いんですかね。いかにも侘しい、さびしい感じの冬の季語です。《地の色となるまで枯葉掃いてゐる/野木桃花》

冬の朝

冬の朝の寒さはひとしおですよね。清少納言の枕草子には「冬はつとめて」と朝が良しとされています。美しさがありますよね。《線香の函美しき冬の朝/宇佐美魚目》 ※写真は齊藤敬一くんにもらいました!

ジャンパー

このところめっきり寒くなりましたが、防寒着のたぐいはだいたいが冬の季語です。袖と襟のあたりから寒気が入ってこないように絞ってあります。ブルゾン・皮ジャン《ジャンパーを脱ぎ捨てすぐに仲良しに/高田正子》

冬ざれ

荒涼とした冬の景色を表す語感を持つ季語です。「冬ざるる」という具合に活用されるようになっえきたんだそうです。ちなみに写真が「冬ざれ」にふさわしいものかどうかはお許しいただければと思っております。《水槽の底の東京冬ざるる/寸》

雪催

今にも雪が降りそうな空模様を「雪催(ユキモヨヒ)」と言います。雰囲気のある季語ですよね。《悪相の魚は美味し雪催/鈴木真砂女》

沢庵

干した大根を糠に漬けた漬物の代表格、ご存知沢庵(タクアン)は冬の季語です。《沢庵を漬けたるあとも風荒るる/市村究一郎》

冬の空

太平洋側では晴れた日が多くなる冬。晴れ渡った日の透き通った青空は冬ならではですね。《夕方がいちばんきれい冬の空/上野章子》

帰り花

冬の暖かな陽気に誘われ、春に咲く花が季節外れに咲いてしまうこと。本来は桜の花指すようですが、山吹や躑躅などの場合もいうとのこと。今回の写真は海棠(カイドウ)という春の花ですが、よくわかりませんが、季節外れに咲く花ということで、「帰り花」と…

日向ぼこ

冬の寒さで日向が恋しいですよね。「ひなたぼっこ」という言い方の方が一般的にはなじみやすいですかね。日向ぼつこ・日向ぼこり《日向ぼこビルの隙間に立ち止まり/津野利行》

赤城颪・浅間颪

北颪(キタオロシ)という季語のおまけみたいな季語に、浅間颪、赤城颪、筑波颪、男体颪、伊吹颪、比叡颪、六甲颪などがあります。要は山から吹き降ろしてくる空風(空っ風)のことで、名だたる山々から平野や盆地に吹き降ろす乾いた冬の冷たい風、とても厳しい印…

冬晴

冬の日の晴れ間も日差しがまぶしい。雲一つない青空で気持ちいいですよね。冬日和・寒晴・寒日和《冬晴のきはみ川底まで透かす/市場基巳》

冬麗

冬に穏やかに晴れ渡った日、春に「うららか」という季語がありますが、それを思わせるような冬の日をあらわす季語です。「とうれい」と読みます。また「冬うらら」という季語もあります。《冬うらら舟屋に舟のおさまりて/久保ともこ》

冬田

秋に刈り取りを済ませたあとの荒涼とした田のことを冬田と言うそうです。《行く我に星も従ふ冬田かな/西山泊雲》

葱畑

以前「葱」で取り上げて同列の季語ではありますが、いい写真が撮れましたのであらためて「葱畑(ネギバタケ)」としてアップさせていただきました。《葱畑も大根畑も古戦場/鈴木半風子》※以前書いた「葱」の時のもの http://d.hatena.ne.jp/photo-saijiki/20121…

神無月

陰暦の十月を神無月といいます。世の神様が皆出雲大社に集まるそうで、神様がいなくなるから神の無い月と書いて神無月(カンナヅキ)と言うそうです。ちなみに出雲の国(島根県)では神有月(カミアリヅキ)と言うそうですわ。陰暦の十月とはいまの十一月で…