麗か

《麗かや大地も空も吾のもの/川崎俊子》「うららか」と読みます。なごやかな春の日に晴れて輝く様をいい春の季語になっています。

花蘇芳

漢字読めないですよねえ?「ハナズオウ」と読むそうです。マメ科の落葉低木だそうで、花が終わらないうちにハート形の葉が出て、そして莢(さや)エンドウに似た実をつけ始めるそうです。 ※この写真は阿部さん撮影のものです。《荻窪にまだ百姓家花蘇芳/富安…

四月

※写真のカレンダーは高校時代の同級生、原くんがやってるBMW6シリーズ専門ショップの4月のものです。《一枚の転居通知の来て四月/大橋麻沙子》陽暦の四月、所謂新年度のスタートの月でもあり、新生活の節目の月です。桜をはじめとした花も多く咲き乱れ、…

春炬燵

《かくれんぼ入れてふくらむ春炬燵/八染藍子》春になってもまだ寒い日があり、なかなかしまえないでいる炬燵のことを言います。

落花

《中空にとまらんとする落花かな/中村汀女》桜の花が舞い散る様をいいます。きれいですよね。

春の川

《春の川水が水押し流れゆく/古屋秀雄》春の川は雨や雪解けの水を運んできたりして水かさが増します。のどかな陽気と相まってそれこそうららかなのんびりとした雰囲気もありますよね。

《谷川の音天にある桜かな/石原八束》ご存知桜は日本の国の花でもあります。毎年春に咲き1〜2週間ほどで散る。年度の節目の時期に合わせて咲く様は、人々の思い出を演出する花でもあるのではないでしょうか。結構句を作ろうとすると難しい季語の一つという印…

暖か

《暖かや背の子の言葉聞きながし/中村汀女》暑さ寒さも彼岸までなどと言いますが、彼岸を過ぎたころから温暖な春の陽気になってきますよね。

鮊子

※西村和子さんにもらった鮊子の「釘煮(クギニ)」、おいしかったです。《一網の鮊子まざりものあらず/茨木和生》いかなごと読みます。イカナゴ科の海産魚。銀色の細長い魚で、春先に幼魚が獲れ、それを神戸のあたりでは各々の家で佃煮を作り、家庭の味みたいな…

サイネリア

《サイネリア咲くかしら咲くかしら水をやる/正木ゆう子》カナリア諸島のキク科の多年草の花だそうです。確かに菊の香りがしましたわ。どうも本名はシラネリアのようですが、「シ」の音が「死」に通ずるので言い換えられたとか。正木さんの掲句、なんか結構字…

独活

《独活きざむ白指もまた香を放ち/木内彰志》 先日ツイッターで神野紗希さんが、 【問1】季語はどれでしょう A 就活 B 婚活 C 独活 D 終活 こうつぶやかれましてね・・・w。 いや〜全然わからんわ。でも就活ちゃうの一番季節感あるやん。婚活と終活は季…

ヒヤシンス

※この写真は増山由美子さんから頂きました。《水にじむごとく夜が来てヒヤシンス/岡本眸》 地中海沿岸が原産のユリ科の植物だそうです。剣状の葉が根元から数枚出てその中心から花茎が直立し、一重または八重の花が多数の鈴をつけたように総状に咲くとのこと…

春燈

《春の灯をともしゆゑなき愁ひかな/遠藤若狭男》「シュントウ」と読みます、春闘じゃないですよw。春の灯、春ともしなども同列の季語です。なんだかなまめかしい、またやるせないような、春の灯はロマンチックえす♪

二月

《波を追ふ波いそがしき二月かな/久保田万太郎》月のはじめに立春があるので暦の上では春に入りますが、一般的な感覚からすると一年で一番寒い月が二月なんじゃないでしょうか。地域てきなものもありますが、二月も後半にはってくるとだいぶ春らしい日もあっ…

早春

《早春の湖(ウミ)眩しくて人に逢ふ/横山房子》立春後二月いっぱいくらいをいいます。まだまだ寒い日が多いですがだんだんと春の気配がただよいととのってきます。

畦塗

田んぼに水を張る前に水が流出しないように泥水などで田んぼの周りを塗り固めることを「畦塗(アゼヌリ)」というそうです。田舎のおじおばのとこも最近はお金払って人にやってもらうそうです。mあたりいくらみたいに請け負ってくれる方がいるそうです。農業は場…

メーデー

労働者の祭典となどと言われたりしますよね。5月1日がメーデーですが、最近では5月1日以前の集まりやすい週末などにメーデーの集会が行われたりしているようですね。なんとなくもともとのメーデー色は薄れ、形式的な親睦的な集会、若しはそれすらなくなって…

昭和の日

四月二十九日は昭和天皇の誕生日でした。昭和天皇御崩御のあと、平成元年に「みどりの日」となり、平成十九年から激動の昭和を顧みる「昭和の日」となりました。それと同時にみどりの日は五月四日になりました。《戦争に負けし昭和の日なりけり/長谷川櫂》

蜂は防衛本能が強く人を刺すこともあります。《蜂の尻ふはふはと針をさめけり/川端茅舎》

桜蘂降る

桜の花が散ったあとで「がく」に残った蘂(シベ)が散って落ちることを言います。ちなみに「桜蘂」だけでは季語にならないとのことだそうで、しっかり「桜蘂降る(サクラシベフル)」とフルに季語として使ってくださいw。《桜蘂降る一生が見えて来て/岡本眸》 ※この写…

夏蜜柑

前の年の秋に実をならしはじめ、収穫するのが春で春の季語になっているのでしょうかね。酸味が強い果物です。夏柑・甘夏《夏みかん酸つぱしいまさら純潔など/鈴木しづ子》

春の服

春らしい軽やかな服装のこと。春服・春装(シュンソウ)・春コート・春セーター《他所(ヨソ)行きの体通して春の服/中原道夫》

花見

ご存知お花見も立派な春の季語です。平安時代あたりからあったそうですが、当時はもっぱら貴族のたしなみ。庶民の行楽になったのは江戸元禄以降とのことです。一瞬咲いて散る桜の美しさは老若男女楽しめますよね。観桜・桜狩・花の宴・花筵(ハナムシロ)・花見酒・…

新社員

日本では4月1日からが新年度、多くの会社では新入社員が入ってきて新たなスタートを切ることになります。何で一目で新入社員とわかるのか、とにかくなんだかわかりますよね♪新入社員《新入社員たびたび鏡覗きけり/深川敏子》

楤の芽

楤(タラ)は山野に自生するウコギ科の落葉低木だそうです。鋭いとげがあるとのこと。春先に新芽を摘んで食用にするそうです。多羅の芽・たらめ・楤摘む《たらの芽のとげだらけでも喰はれけり/小林一茶》

俳句は農業と深い関係がありますが、種まきや植付けをする前に田畑を耕す「耕(タガヤシ)」ということそのものも季語となっています。昔は牛や馬に力を借りたり、また人力で耕したものも、昨今ではトラクターなどの機械化が進みました。耕す・タガヤ(タガヘシ)・春耕(…

木の芽

「このめ」と読みます。春に芽吹く木々の芽の総称。芽吹くなんてホント気持ちいい季語ですよね。芽立ち・芽吹く・芽起こし・木の芽晴・木の芽雨・木の芽風《トランペットの一音♯(シャープ)して芽吹く/浦川聡子》

春の海

冬の間荒れていた海も春になると穏やかになります。春の浜・春の渚・春の磯・春の岬《春の海ひねもすのたりのたりかな/与謝蕪村》 ※写真は北海道の小國哲明さんからいただきました。遠くに見えるのは厚賀灯台だそうです。

下萌

早春に地中から草の芽が吹き出ること。雪国などでは残雪の下から新芽が顔を覗かせ、春の到来を実感するそうです。草萌・草青む・畦青む・土手青む・若返る草・駒返る草《草千里下萌えにはや牛放つ/黒川水章》

三月

いよいよ春本番を迎える月、三月。気温も上がってきて様々な花も咲き始め、また人々の生活では卒業式を迎えるなど節目の月でもあります。《三月やモナリザを売る石畳/秋元不死男》